最悪 奥田英朗著

邪魔を読んだ勢いで最悪も読破。川崎が舞台です。
以下ネタバレ
前半は暗く、後半は痛快。銀行強盗以降のやみくもに突き進んでいく感じ、好きだなぁ。なんといっても町工場の川谷が見てられない。周りの環境にもまれて自分を見失っていく様が痛々しい。自営業って大変だなぁ。うちの父ちゃん、すげぇなーと自分の家のことを考えてみたり。
いつ川谷の1千万円が奪われるかとハラハラしたけど、結局そんなこともなく、登場人物達が極端に不幸になることもなかったので安心。
私は根っからの性悪説なんだけど、この小説も性悪説側だよね。人は生まれながらにして悪だけど、それを隠して生きてる。それを象徴している出来事のひとつかと。とにかく川谷さんにはしあわせになってほしい。

最悪 (講談社文庫)

最悪 (講談社文庫)