魔球
久しぶりの東野圭吾。ファン投票では、上位にくいこんでいる作品。
以下、ネタバレ
東野圭吾って、人間心理を表現するのが絶品だ。この作品もまさにそうだった。須田武志の天才ゆえの孤独とかとっつき難さが全面に出ていて、それをうまーーーく話にからめてる。
「あんだけ犯人的な流れだったのに、死んだ!?」ってなったら、結局自殺でしたって・・うまくハメられた。人生の全てを家族にささげていて、終いには肩を壊してしまって、挙句の果てに相棒を殺してしまうってのも、なんかやるせない。
気になった点が1つ。須田は”約束破りを許さない”っていう動機が、なんか突然すぎて納得できない。そうなってしまった原因が端折られた感がある。それがちょっと後味わるかった。
魔球も加賀シリーズだったら、もっと面白かっただろうな。加賀はあんま好きじゃないけど(「片思い」を読んで以来)
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1991/06/04
- メディア: 文庫
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