あるスキャンダルの覚え書き

独占欲の塊の熟女が同じ職場の女教師の弱みを握り、支配していく話。
ストーリーも脚本もさることながら、ケイト・ブランシェットの演技が素晴らしい。こんなに凄い女優だったとは。マジで素晴らしいです。
以下、ネタバレ
ストーリーは熟女・バーバラの語り(日記を読む)で進んでいく。これが、とても捻りのある内容で、ブラックな笑いも散りばめられている。後半になるにつれて、バーバラの異常性が見え隠れする。結局、シーバがこの日記を読んで、怒り狂う。この怒り狂うシーバの演技には鬼気迫るものがある。家庭に疲れる→生徒におぼれる→メディアに晒され廃人のように→バーバラに怒り狂う→家庭に戻る。この一過程一過程に魅せる演技には恐れ入った。これを存分に引き出したジュディ・デンチも凄い。女優達の演技力だけでなく、物語としても大変面白いので、ぜひ勧めたい1本。ただ期待しすぎは禁物かな。1時間半とサスペンスにしては長いとは言えないけど、簡潔にまとまっており、短さは感じない。